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デリカム店頭にて
テンダー料理を調理する小田利典さん（左）と、テンダーフードカウンセラーの池添加菜子さん（右）

　恵比寿三越の地下2階フードガーデンに12月4日（金）、介護食専門店「デリカム」がオープンした。介護食を扱う専門店が百貨店に店を構えるのは今回が初めて。

　同店を手がけるのは食品の企画開発やマーケティングなどを行うデリカム。「デリカム」の認知度を高め、新たな顧客を獲得したいという同社と、メーン顧客層である40〜50代に介護関連商品を求めるニーズがあるとする恵比寿三越との思いが一致し出店が決まった。同店は、「デリカム」のリアル店舗1号店。

　介護食（ソフト食）といえば、加齢とともに食べる力が衰えた人を対象に、見た目やにおい、味など食事を楽しむ要素を排除した「きざみ食」「ミキサー食」が一般的。同店では、こうした介護食とは異なる新しい介護食を扱う。素材本来の繊維質を残しつつ、やわらかな状態に仕上げる独自の食品素材粒子バランス製法を用いた料理を、同社では「テンダー料理」と呼ぶ。「おうちで外食」をコンセプトに、プロの料理人が「香り・味・食感」にこだわったテンダー料理は、「噛む」という食感を重視したのが特徴。使用する食材も生産者や産地が見える安心・安全なものにこだわる。

　店頭では、テンダー料理の盛り付け例をショーケース内にディスプレーするほか、社会福祉士・介護福祉士などの資格を持つテンダーフードカウンセラーが常駐し、専門的な視点も含め利用客にアドバイスを行う。

　取扱商品は、「神戸牛使用の香ばしいデミグラスハンバーグ」（1,995円）をはじめ、国産黒豚を使った「コクうま香味酢豚」（1,575円）、日本海山口県産天然エビを使った「ごちそう山口県産海老フライ フィッシュハンバーグ（海老）」（1,520円）など、和洋中20種類（価格は840円〜3,150円）のアラカルトメニュー。出来たてを瞬間冷凍した同商品は、12分間ボイルするだけの手軽さもセールスポイント。

　店頭では、20種類から好みの3種類をセットにした「お得なトライアルセット」（3種類3,675円、ただし一部のメニューには追加料金が必要）を初心者向けやギフト用に用意。そのほか季節商品として、コース仕立てにした「デリカムのクリスマスディナー」（7,350円、限定100点）は同15日（日）まで、煮しめやだし巻きなど7品目を詰め合わせた「デリカムのおせち」（8,400円、限定100点）は同20日（日）まで、それぞれ予約を受け付ける。全商品クール便で配送（送料別途要）できる。

　「レストランに行く感覚で、たまのごちそうとして利用してほしい」というデリカム取締役の竹内佳章さん。今後の商品展開については、「ホテルや旅館へのデリバリーも考えている。現在は1,000円台の商品が主流だが、上下の価格商品群も開発・展開していきたい。歳時記やメニュー開発についても顧客のニーズに応えたい」と意欲をみせる。

恵比寿三越デリカム