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「栗入り銅鑼焼 ほんわか丸」（手前）とカステラ「黄金色の伝説」（奥）

　伊勢丹吉祥寺店の新館地下1階洋菓子売場に9月、「ZEN花抄院」が常設店として初出店した。

　同店は、1枚1枚手焼きしたカステラを中心に、和洋折衷の手軽に購入できる菓子をそろえた店舗で、自家用から進物までの幅広い需要に向けた「花あるサービスで花ある商品の提供を目指す」という。店名の「花抄院」は、「花ある心で人々をもてなす聖なる場所」という意味から名付けられた。

　「20代の女性客がおやつに買い求めたり、40〜50代はちょっとした手みやげやギフト需要で使うなど、順調なスタートができている」という伊勢丹吉祥寺店菓子担当の掘真也セールスマネージャー。「アンテナショップの意味合いも込めた初めての店舗だけに期待している」とも。

　同店を手がけるのは、創業1919年の大阪の老舗カステラ専門店「長?堂」で、同店は新規ブランド1号店。

　「木」「水」「風」をテーマに和風モダンなデザインに仕上げた店頭では、「長?堂」のカステラ同様に、焼粉（ベーキングパウダー）を使わず卵と砂糖の力で自然に焼き上げ、保存料、添加物は一切使用せず、素材の持つ風味を生かしたカステラ「黄金色の伝説」（1本840円）や、カステラをじっくり天火で焼き上げた、あっさりとした甘みとほろほろとした歯触りが特徴の「黄金色のカステララスク」（約70グラム＝525円、かご入りは同量で735円）の、カステラをベースとした菓子を販売する。

　ほかにも、国内産の小麦と十勝小豆餡を使った甘さ抑えめのどらやき「栗入り銅鑼焼 ほんわか丸」（1個137円）をはじめ、四国阿波徳島特産「鳴門金時芋」を100％使ってバターやクリームを加え焼き上げた「すぃーとぽてと」（1個158円）、堅焼きワッフル生地にバニラ風味のクリームを挟んだ洋風せんべい「幻月（げんげつ）」（1個126円）を販売。ギフト用に大中小3種類のカゴを用意し、いろいろな菓子の詰合せにも対応する。

　今後は、季節を盛り込んだ商品を展開し、京都に路面店の出店も計画しているという。

伊勢丹吉祥寺本店長?堂