デパチカドットコム

写真を拡大

高級フードブティック「フォション」の、軽さと健康志向の惣菜「ローストビーフ フォション風」

　食料品売場を含めた全館改装工事を終了した新宿高島屋が4月19日（木）、ニューアルオープンした。

　同店の全館改装は1996年10月のオープン以来初めてで、2008年6月に予定されている地下鉄13号線（副都心線）の延伸や、2012年の新宿駅新南口再開発工事の完成（予定）など、交通インフラを中心に周辺開発が進んでいること、富裕シニア世代の都心回帰が背景にあるという。リニューアル後は、地下1階から10階までの各フロアに「お客様をお出迎えする」（同社）ための空間「ウエルカムゾーン」を設け回遊しやすい構造に一新したほか、専門性の高いコンシェルジュサービスやレストスペース、こだわりのショップなどを用意し、「上質感・高感度を具現化する百貨店」（同社）を目指す。

　地下1階食料品売場は、菓子売場と菓子以外の売り場を「ウエルカムゾーン」でつなぐ構成。同ゾーンには食料品やギフトなど「食」に関する相談ができ、イベント情報や各スペシャリストを紹介する「フードコンシェルジェカウンター」を開設。売り場には、新宿高島屋の自主編集や百貨店初登場などこだわりの味を集め、デーリーからギフトまで質の高い品ぞろえで対応。また、アドバイザーの資格を持った専門スタッフを育成・拡充しパーソナルサービスを向上させ、「高島屋ならではの信頼のおもてなし」（同社）を提供するという。

　注目の売り場は、同店の自主編集となる百貨店初の、11人のシェフパティシエケーキを一堂に集めたケーキのセレクトショップ「パティシェリア」。11人×１0種類＝合計110種類のケーキを取りそろえ販売し、イートインのカフェも併設する。そのほか、洋菓子売場にはニューヨーク・マンハッタンで誕生したケーキブティック「LADY M（レディ エム）」、1989年当時、史上最年少でMOF（フランス国家最優秀職人）に選ばれたフランスを代表するパティシエ＆ショコラティエのブランド「パスカル カフェ」など、9店舗が初登場した。

　高島屋がえりすぐりの美味を集めた「百選」売り場は品ぞろえを強化。「銘菓百選」は、「虎ノ門 岡埜栄泉」や浅草「かりんとう小桜」、名古屋「豆福」、金沢「和菓子村上」など京都と東京を中心に集め展開し、全国47都道府県の銘菓も一堂にそろえた。「味百選」では、粕漬けで有名な人形町「魚久」のほか、野菜のみそ漬けを販売する群馬・前橋「たむらや」、昆布のつくだ煮「鎌倉 宗達」などが新登場し、名店・老舗の味や全国からえりすぐりの美味を集め提供する。また各地の味を曜日、数量、時間限定で販売し、週替わりのイートインやイベントコーナーも登場。同25日からは神楽坂「石かわ」（イートイン）と栃木「日光ろばたづけ本舗」（イベントコーナー）が、それぞれ出店を予定。

　惣菜ゾーンでは、「東京 兆」や「菊乃井」など高級料亭や、おふくろの味を大切にした「まつおか」、有機野菜を使った和総菜店「百椀」が新登場。「割烹升本」の和食と松本光司さん監修の「マクロビオティック」の食養料理が出会ってできた「和正食」を百貨店として初めて取り扱い、肉、魚、卵、乳製品を使わない医食同源弁当を提供するなど、惣菜や弁当、すしをバリエーション豊かにそろえた。また、薬膳料理で有名な幡ヶ谷の名店「龍口酒家」やフレンチの名店「シェ松尾」、日本橋の老舗洋食店「たいめいけん」もイートインを併設し新登場する。

　インターナショナルマーケットゾーンでは、本物志向、グルメ志向の利用客にむけたワールドフーズを展開。「フォション」「ペック」「ダルマイヤー」「ルロワ」など高島屋ならではの高級食品ブランドに加え、初登場となるプロのためのヨーロッパ高級食材を扱う「エピスリー アルカン」を展開。空輸される世界三大珍味や、パリの名店「ポワラーヌ」のパンなどを販売し、併設したイートインではアラカルトや前菜からデザートまで小さなコースで提供する。ほかにも、パリの名門レストランのワインカーブ「カーヴ・タイユヴァン」が新登場し、世界各地のクオリティーの高いワインを取りそろえる。

　生鮮・グロサリーゾーンには青山に本店を構える高級食料品スーパー「紀ノ国屋」を導入し、高島屋とコラボレートする新しい売り場が登場。生鮮売場の店内厨房で調理する「さかなやのできたて惣菜」や野菜・果物売場の「ゆでたカット野菜のグラム売り」など新コーナーを設置するほか、豚肉専門店、こだわりのハム・ソーセージコーナーを新しく展開し、豊富なこだわり商品をそろえることでデーリー需要に対応する。

新宿高島屋