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天女像「まごころ」にちなんだ記念菓子（上左：飛翔／彩雲堂、上中：天の羽衣／平安堂梅坪、下：羽衣／とらや、右：三作せんべい（天女焼印）／柴舟小出）

　日本橋三越本店で4月15日（水）より、全国の老舗の和菓子店が集結する恒例の和菓子イベント「全国銘菓展」が開催される。

【画像】天女像をイメージした「両口屋是清」の記念菓子

　同展は、1950（昭和25）年に「全国銘産菓子工業協同組合」（＝全国銘菓）を発足後、同組合協力の下「全国銘菓復興展示即売会」として同年に1回目を開催し、今回で69回目を迎える名物催事。原則として三代または創業60年以上の歴史を持つ菓子店が集まり、現在は89店が加盟する。これまでは催物会場で階催されていたが、今回は原点に立ち戻り、1回目の会場となった本館1階中央ホールに加え、同館地下1階フードコレクションをメーン会場に和菓子売り場へと広げる。また地下1階和菓子売り場でも｢和菓子フェア｣を行う。

　「日本の素晴らしい和菓子文化の伝播」を目指す同展。今回は「アート」をテーマに、1階中央ホールの会場では55周年を迎えた天女像「まごころ」をモチーフにした日本橋本店限定和菓子を特集し、「愛（め）でる」「味わう」の両面から楽しめるような内容を展開する。地下のフードコレクションでは春を感じる味や限定品、創作和菓子などを展開する。

　天女像「まごころ」をモチーフとした和菓子は全て、日本橋三越本店だけのオリジナル和菓子。「両口屋是清」の瑞雲を表す華やかな五色のこなし生地に、柔らかな曲線の加工を施し、天女像をイメージした「瑞雲の光」（346円、各日限定20点）をはじめ、「平安堂梅坪」の幾重にも重なる羽衣の色彩の豊かさ、降り立つ際になびく様を、なめらかなういろうで表現した「天の羽衣」（324円、各日限定30点）、「彩雲堂」の天女が羽衣をなびかせている様子を練切で表現した「飛翔」（378円、各日限定20点）など、多彩な上生菓子が登場する。

　「乃し梅本舗 佐藤屋」は天女像の普遍を思わせるあでやかな美しさと、天女を取り巻く瑞雲のさまを表現したようかん「吉祥雲」（1,296円、各日限定10点）を、「柴舟小出」は丸形卵煎餅に天女像の優しい表情の焼き印を押した「三作せんべい『天女焼印』」（10枚入り＝540円）を、「とらや」は天女の舞を思わせる華麗な意匠の押物「羽衣」（2,830円、各日限定10点）を、それぞれ販売。

　ほかにも、「榮太樓總本鋪」「清月堂本店」「鶴屋吉信」「亀屋」の上生菓子、「花園万頭」の干菓子、「平治煎餅本店」の煎餅、「聖護院八ツ橋総本店」の八ツ橋などが登場する。

　会場にはイートイン「天女茶屋」を開設し、数量限定の天女菓子や天女像をイメージしたパフェを提供。週末の同18日（土）、19日（日）には老舗の職人らによる和菓子手作り教室（各日13時、16時2回ずつ、各回1時間30分、各回12人定員、1人1回2,160円）を開く。

　フードコレクションでも、「廣榮堂」の天女像の花を練切で表現した「上生菓子 天女花」（324円、各日限定10点）や、「なごみの米屋」の虹色の断面が美しいようかん「羽衣の調べ」（1,080円、各日限定30点）など、天女像をモチーフにした限定和菓子を販売。

　そのほか、｢田中屋せんべい総本家｣の軽くて薄く仕上げた爽やかなミント風味の「ミント煎餅」（60グラム＝648円）、「石村萬盛堂」のあまおうイチゴを使ったいちごカスタードクリームをイチゴ風味の蒸しカステラで包んだ「苺ふわり」（130円）、「美濃忠」の溶けるようななめらかな舌触りと小豆の風味、上品な甘さの名古屋銘菓「上り羊羹」（1棹2,376円）などが登場する。

　会期は同21日（火）まで。

「田中屋せんべい総本家」の煎餅×ミントの新・和菓子（関連画像）あまおうイチゴを使った｢石村萬盛堂｣の人気菓子（関連画像）日本橋三越本店