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主力商品の、個装された「ワンカットロールケーキ」

　プランタン銀座・本館地下2階フーズフロアに10月にオープンした「Nou-Brand（農ブランド）」が、銀座周辺で働く女性を中心に話題を集めている。

　2008年秋に誕生した同ブランドは、小麦特有の深みある味わいを引き出す国産小麦「イワノダイチ」をはじめ、栄養とコクのある味わいの「うさぎ村のたまご」、愛知牧場が手掛ける成分無調整、低温殺菌の牛乳本来のおいしさを持つ「あいぼくミルク」など、地元愛知の良質な素材を使い、素材の味を引き立たせしっとりとした食感に仕上げるロールケーキ専門店。プランタン銀座・秋の改装の際、新規ブランドとして出店した。ファームの「農」をブランド名に取り入れたのは、素材へのこだわりをイメージしやすいため。

　同ブランドが主力商品として展開するのは、個別にパッケージ包装された一切れサイズの「ワンカットロールケーキ」。この形は前身の、別ブランドでの商品の一部だったものを、反響が良かったことから同ブランド立ち上げの際、主力商品として打ち出した。

　現在、名古屋を本店とし、関東など7店舗を展開。名古屋周辺のほか、関西、関東の百貨店などにも期間限定で出店している。銀座への出店、百貨店への常設店はプランタン銀座が初めて。「銀座は日本中から注目されている場所。プランタン銀座の中心客層が20〜30代の女性であることから、ブランドの強みである『味と素材感、ワンカットロールでの提供』を十分に理解していただける」と社長の相川裕昌さん。

　ワンカットロールケーキは、定番10種類（黄金、生チョコ、フルーツミックス、和三盆いちご、半熟チーズ、グリーンティー、生キャラメル、ミルクティー、ラムレーズン、マロン）に加え、季節商品2種類（オールナッツは11月末まで、ティラミス、スイートポテトは12月末まで）を展開。価格帯は189円〜210円。ばら売りのほか、自家需要やギフトにも最適な5枚入りや10枚入りの詰め合わせ、アラカルトセット（8枚入り）も用意する。ちなみに、店頭での一番人気は「黄金ロール」で、「フルーツミックスロール」「和三盆いちごロール」「半熟チーズロール」「生チョコロール」が続く。

　長さ約15センチの1本ロール5種類（黄金、フルーツミックス、シフォンなど）と、焼き菓子7種類（フィナンシェ、マドレーヌ、パイロールなど）、さらに焼き菓子を詰め合わせたボックスやパイロール（＝パイのロールケーキ）5種類（アップル、チョコ、抹茶あずき、洋ナシキャラメル、マロン）の詰め合わせなども販売する。プランタン銀座では、限定商品として「名古屋コーチン黒糖ラスク」（1袋525円）を用意。

　ロールケーキのこだわりについて、「生地の微妙な食感や密度、クリームのなめらかさ、甘みのバランスなど全てそれぞれの商品にあったバランスで変え、作り上げている」と相川さん。そのため利用客の中には「このロール」という個別ファンも少なくないという。

　クリスマス商戦では現在、ブラックココアを使ったクルミ入り生地にプラリネクリームを巻き上げたチョコレートケーキに、クリスマスらしいデコレーションを施した「ブッシュドノエル」（長さ約16センチ＝2,625円）の予約を受け付けている（12月18日まで）。ワンカットロールでは、木イチゴを練り込んだ生地にイチゴのムースタイプのクリームを巻き上げた「クリスマスロール」（価格未定）を、12月中旬からは新商品として、ベークドタイプのチーズケーキや5ピースロールを販売する予定。

　「当初の予想通り、銀座のお客さまは商品をよく理解し購入していただいており、食べたいものがはっきりしているので商品開発の参考になる」と、常設店出店に手応えを感じている相川さん。今後は、デーリー商品だけでなくパッケージにも力を入れ、プチギフトを強化するという。

「農ブランド」が現在、予約を受け付けているクリスマスケーキ（関連画像）農ブランドプランタン銀座