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　瀬戸内海に面し、海や山の幸に恵まれ、讃岐うどんで有名といえば香川県。その香川県・高松市に「高松三越」があります。小学生の頃、母親に連れられて丸亀から予讃線で高松に遊びに来ていた頃から三越が大好き。あの単純なデザインの包装紙（実は岡本太郎のデザインらしい）は今も昔も香川県民にとってはステイタスシンボルなのです。11月の声を聞くやいなや新館のシンボル時計に綺麗なリースを 飾り付け、2ヶ月近くも前からクリスマスムードを醸している高松三越ですが、その中でもお気に入りの売場を2つご紹介。

高松三越の地下には東側の角に、知る人ぞ知るお寿司屋さんがあります。「三崎丸」っていうマグロ専門のお店。小さなカウンターとオープンキッチンだけなのですが、日頃あまり口に出来ない「天身」や「大トロ」なんかもお腹いっぱい食べさせてくれて3,000円以内で収まります。マグロのミニ・コースはすべての種類のマグロが組み合わせられていて1,700円。毎日違うお薦めランチメニュー（800円くらいだったかな）も見逃せません。
特筆すべきは、一緒に出てくる"マグロのつくね入のお吸い物"なの。これがさり気なくてちゃんと美味しいんです。上品な鰹仕立ての白出汁に細く刻んだしなやかな昆布が曲線を描いて沈んでおり、その真ん中に生姜や葱を練り込んだまんまるいマグロのつくねが鎮座ましましています。先に出てくるこのお吸い物だけで全身癒されてしまう心地がします。あまりにも美味しいので、先日思い切って大将に「この汁、どなんして作ったん？」と尋ねましたところ、「え、出汁な？粉末やけど、どしたん？わし一人でこの店やんりょるけん、汁にまで手が回らんのじゃ」という予想を大きく覆す答えが返ってきました。 「！！、・・・・・」とっ、とにかく美味しいからよいではないですか。とりあえず、都会のデパ地下なら行列ができてもよさそうなお店だと思います。

次は「カフェハナコ」。 お店のメニューはコーヒー、紅茶以外すべて生果物を使ったものばかり。フルーツのパイ類も充実しています。 感動は「ブルブルベリーパイ」。バターの香り豊かな生地にリッチなカスタードクリームが惜しげもなく塗りたくられその上に、溢れんばかりの生のブルーベリーが所狭しと敷き詰められています。大きさは半径12cm で、内径（！）45度、これで400円は泣けます。この量のブルーベリーを果物屋さんで見つけても400円では絶対買えないと思う。私はこればっかり食べてますが、ほかのパイ（名前は忘れましたけどパパイヤやココナツなど南国系フルーツがたっぷりのったパイとか、バナナとアーモンドが盛り上がっているパイなど）も魅惑的です。
それと、やはり生ジュースが嬉しい。「りんごジュース」なんかオーダーすると、よく他のお店ではリンゴをジューサーにかけたものを氷で分量を増やしてたりするけど、ここは、ミキサーの中にさえ氷を入れてない。キンキンに冷やしたリンゴをそのまんまジュースにしてキラキラしたグラスに注いで出してくれます。そのせいか、ジュースはとても濃厚で、ストローの中に果肉がひっかかったりして、ちょい飲みにくいほど。「次、来るときは直径2センチのマイストローを持って来よう」と決意いたした次第です。この店はとにかくセコクないのです。この間なんか、生ジュースの一番安いリストの「梨のジュース」を、でも『冬だし、季節じゃないからないだろうなー』って期待せずにオーダーしたところ、新米のバイトの女の子が「少々お待ち下さい」って、キッチンの棚に見つからなかった梨を店の隣のフルーツショップから探してきて（新高梨の大きくて高そうなやつ。1個 1000円はしそうな・・）を2個惜し気もなく使ってジュースにしてくれました。これはなんと500円でした。願わくは、この心意気のあるお店が潰れずに続いてくれることを祈るばかりです。

他には、新鮮で安い上、さらに三越カードで5％引きの野菜を集めたデイリーマートなど、おすすめのお店や商品がありますが、それはまた今度。 東京や大阪のような華やかさには少し欠けるけど"高松三越デパ地下"は私にとってパラダイスなのです！

■MIDORI
香川県・高松市在住。三越友の会の積立貯金に釣られて大口入会したり、半年間いらんもんばっかり買いまくって三越Gold Cardをゲットしたり、三越にずっぽりのめり込んでいる1児の母。