特集/コラム
【コラム】2005-06-03
グラマシーニューヨークからパティシエが!
2005/06/03
5月9日(月)〜14 日(土) 阪急百貨店うめだ本店1階ザ・メーンステージにおいて、「グラマシーニューヨーク」とニューヨークのレストランで活躍する5人のスターパティシエを招いて、新作ケーキコレクションを紹介するイベント「2005 NEW YORK INCREDIBLE SWEETS」がありました。
デパ地下でも催事スペースでもなく1階メーンステージでの開催ということもあり、このイベントが目的!という以外の人も足をとめるため、黒山の人だかりに・・・。会場のデコレーションは、黒を基調としたシックな色合いでまとめられ、広告看板も、店員さんの服装も、ショーケースの陳列もすべてがスタイリッシュで、これぞNY?!という雰囲気満点!
しかも、グラマシーニューヨークのパティスリークリエイターであるビル・ヨーゼス氏をはじめ、今NYで最も旬でホットなレストランの5人のパティシエが店頭で実演をしてくださるとのことで、会場は異様な盛り上がりをみせていました。特に、アイザックさんとラシコットさんは日本ではまだ数少ない女性パティシエールということで興味津々・・・。
「グラマシーニューヨーク」ビル・ヨーゼス シェフ
「パークアベニューカフェ」リチャード・リーチ シェフ
「スパイスマーケット」ピシェット・オング シェフ
「ノブ」ジェシカ・アイザック シェフ
「ゴッサムバー&グリル」デボラ・ラシコット シェフ
私も一番前の特等席を陣取り、実演を拝見させていただいたのですが、自分がいただくケーキの製造工程を間近で見ることができ、本当に感動の極みでした。各パーツがこのように作られ、このように組み合わされていくんだ、ひとつの商品にこれだけの手間がかかっているんだ、ひとつひとつ大切に味わわなければ申し訳ない・・・と改めて痛感しました。
会場で配布されているパンフレットには、パテシィエの顔写真とお店&イチオシ商品の紹介が写真入で掲載されているのですが、阪急百貨店さんはいつも本当にパンフレットがデザイン性に富み魅力的!永久保存版としていつも大切に持ち帰っています。
イチオシ商品は、どれもシンプルながらデコラティブ。パークアベニューカフェの「シトラスパフェ」は、今流行の細長いグラス入りで、デコレーションがスタイリッシュでオシャレな大人の感覚。エスニックレストランスパイスマーケットの「タイジュール」は、宝石をちりばめたように色鮮やかなフルーツが、トロピカル感満点の一品。ノブの「ティラミス」は、抹茶シロップに漬けたスポンジに抹茶の粉末もかかった、和テイストの優しい味のティラミス。ゴッサムバー&グリルの「タンジェリン」は、温州みかんを使った、まるで皿盛りデザートのような、食感の違いをいかしたファッション性あふれる一品。
私がテイクアウトした商品の中で印象的だったのが、グラマシーニューヨークの「サマーフリング(420円)」。甘さ控えめのふんわりとした生地に、ホワイトチョコクリームとアプリコットジャムを巻き込んだ、初夏にピッタリの甘酸っぱいロールケーキと、アメリカの代表菓子で、悪魔の食べ物というネーミングの「デビルズフードケーキ(473円)」その名の通り、超濃厚なチョコレートケーキで、一度食べたら病み付きにになりそうな恐ろしい味。
グラマシーニューヨーク「サマーフリング」
グラマシーニューヨーク「デビルズフードケーキ」
今回正直な感想としては、NY生まれのケーキはデザイン性重視で、味は大味・・・、伝統のフランス菓子のような繊細な層構造とは全く無縁の世界。でも、チョコレート、チーズ、フルーツの味をダイレクトに味わいたい!すご〜く甘いものが食べた〜い!という時にはオススメかも、という感じかな。
関西でもここ数年、NYブームが静かに起こってきています。今年のバレンタインの際も、例年の有名パティシエの美しいショコラに加え、カラフルにペイントされたNYテイストのチョコレートが、多数お目見えしていました。このブームの火付け役が阪急百貨店のグラマシーであることは間違いないでしょうね。NYは様々な人種が集まる街なので、作り手も食べ手もバリエーションにとみ、和、フレンチ、アジアと様々なテイストが受け入れられやすい街でもあります。
逆に日本はほとんど単一民族でありながら、何でも器用に受け入れることのできる民族なので、フランス菓子同様、NYテイストも自分達の中で巧みに向上させて、シンプルでスタイリッシュなNY風SWEETSが街に溢れる日もそう遠くはないかもしれませんね。
そしてやはり今回の目玉は、SWEETSよりも"パティシエ"ご自身!今、パティシエは注目度No1の、憧れの職業ではないでしょうか。この流行に注目され、NYから有名パティシエを5人も招いてしまうあたりはやはり、阪急百貨店さんのブランド戦略の上手さなんでしょうね。私も最近取材でパティシエの方々に会わせていただく機会が多いのですが、皆さんご自分のケーキに誇りと愛情を持っておられて、本当に魅力的なんです!でも、今の地位に到達するまでには、想像以上に辛い修行時代があったんですよね。美味しいスイーツを味わい、素晴らしいパティシエのお話を聞く。ダブルの効果で、二倍以上にスイーツを堪能できる素晴らしい時代の到来を感じさせてくれる。そんな、まさに美味しいイベントでした。
■ゆきちゃん
宝塚在住。ケーキとパンをこよなく愛し、月に食べるケーキは50個以上。『関西1週間』のデパ地下グルメ鑑定団やメルマガ『厳選パティシエじゅずつなぎ』などで活躍中。
デパ地下でも催事スペースでもなく1階メーンステージでの開催ということもあり、このイベントが目的!という以外の人も足をとめるため、黒山の人だかりに・・・。会場のデコレーションは、黒を基調としたシックな色合いでまとめられ、広告看板も、店員さんの服装も、ショーケースの陳列もすべてがスタイリッシュで、これぞNY?!という雰囲気満点!
しかも、グラマシーニューヨークのパティスリークリエイターであるビル・ヨーゼス氏をはじめ、今NYで最も旬でホットなレストランの5人のパティシエが店頭で実演をしてくださるとのことで、会場は異様な盛り上がりをみせていました。特に、アイザックさんとラシコットさんは日本ではまだ数少ない女性パティシエールということで興味津々・・・。
「グラマシーニューヨーク」ビル・ヨーゼス シェフ
「パークアベニューカフェ」リチャード・リーチ シェフ
「スパイスマーケット」ピシェット・オング シェフ
「ノブ」ジェシカ・アイザック シェフ
「ゴッサムバー&グリル」デボラ・ラシコット シェフ
私も一番前の特等席を陣取り、実演を拝見させていただいたのですが、自分がいただくケーキの製造工程を間近で見ることができ、本当に感動の極みでした。各パーツがこのように作られ、このように組み合わされていくんだ、ひとつの商品にこれだけの手間がかかっているんだ、ひとつひとつ大切に味わわなければ申し訳ない・・・と改めて痛感しました。
会場で配布されているパンフレットには、パテシィエの顔写真とお店&イチオシ商品の紹介が写真入で掲載されているのですが、阪急百貨店さんはいつも本当にパンフレットがデザイン性に富み魅力的!永久保存版としていつも大切に持ち帰っています。
イチオシ商品は、どれもシンプルながらデコラティブ。パークアベニューカフェの「シトラスパフェ」は、今流行の細長いグラス入りで、デコレーションがスタイリッシュでオシャレな大人の感覚。エスニックレストランスパイスマーケットの「タイジュール」は、宝石をちりばめたように色鮮やかなフルーツが、トロピカル感満点の一品。ノブの「ティラミス」は、抹茶シロップに漬けたスポンジに抹茶の粉末もかかった、和テイストの優しい味のティラミス。ゴッサムバー&グリルの「タンジェリン」は、温州みかんを使った、まるで皿盛りデザートのような、食感の違いをいかしたファッション性あふれる一品。
私がテイクアウトした商品の中で印象的だったのが、グラマシーニューヨークの「サマーフリング(420円)」。甘さ控えめのふんわりとした生地に、ホワイトチョコクリームとアプリコットジャムを巻き込んだ、初夏にピッタリの甘酸っぱいロールケーキと、アメリカの代表菓子で、悪魔の食べ物というネーミングの「デビルズフードケーキ(473円)」その名の通り、超濃厚なチョコレートケーキで、一度食べたら病み付きにになりそうな恐ろしい味。
グラマシーニューヨーク「サマーフリング」
グラマシーニューヨーク「デビルズフードケーキ」
今回正直な感想としては、NY生まれのケーキはデザイン性重視で、味は大味・・・、伝統のフランス菓子のような繊細な層構造とは全く無縁の世界。でも、チョコレート、チーズ、フルーツの味をダイレクトに味わいたい!すご〜く甘いものが食べた〜い!という時にはオススメかも、という感じかな。
関西でもここ数年、NYブームが静かに起こってきています。今年のバレンタインの際も、例年の有名パティシエの美しいショコラに加え、カラフルにペイントされたNYテイストのチョコレートが、多数お目見えしていました。このブームの火付け役が阪急百貨店のグラマシーであることは間違いないでしょうね。NYは様々な人種が集まる街なので、作り手も食べ手もバリエーションにとみ、和、フレンチ、アジアと様々なテイストが受け入れられやすい街でもあります。
逆に日本はほとんど単一民族でありながら、何でも器用に受け入れることのできる民族なので、フランス菓子同様、NYテイストも自分達の中で巧みに向上させて、シンプルでスタイリッシュなNY風SWEETSが街に溢れる日もそう遠くはないかもしれませんね。
そしてやはり今回の目玉は、SWEETSよりも"パティシエ"ご自身!今、パティシエは注目度No1の、憧れの職業ではないでしょうか。この流行に注目され、NYから有名パティシエを5人も招いてしまうあたりはやはり、阪急百貨店さんのブランド戦略の上手さなんでしょうね。私も最近取材でパティシエの方々に会わせていただく機会が多いのですが、皆さんご自分のケーキに誇りと愛情を持っておられて、本当に魅力的なんです!でも、今の地位に到達するまでには、想像以上に辛い修行時代があったんですよね。美味しいスイーツを味わい、素晴らしいパティシエのお話を聞く。ダブルの効果で、二倍以上にスイーツを堪能できる素晴らしい時代の到来を感じさせてくれる。そんな、まさに美味しいイベントでした。
■ゆきちゃん
宝塚在住。ケーキとパンをこよなく愛し、月に食べるケーキは50個以上。『関西1週間』のデパ地下グルメ鑑定団やメルマガ『厳選パティシエじゅずつなぎ』などで活躍中。