特集/コラム
【コラム】2004-07-28
煮込むだけが名古屋の麺じゃない!あなどるなかれ、名古屋夏の麺
2004/07/28
やってきました。名古屋です。夫の転勤です。ちなみに私たち、名古屋には縁もゆかりもない、まったくの関東人です。ついででなんですが・・・4月に長男が誕生したばかりのわが家です。そんなわが家が名古屋にやってきて、まだ間もない6月、ある方から出産祝いが届いたのでした。えっ?それがどうしたって?? まあ、聞いてくださいな。このお方、かなりの食通。口が肥えている。そして私の口を肥やした悪い人(?)。さて、困った。お返しどうする?せっかくだから「名古屋の旨いもん」でもと、思い立ったまではよかったのだが。浮かんでくるのは、味噌カツ、きしめん、ういろ、手羽先、味噌煮込みうどん・・・他に、何かなかった?
で。こんなとき、頼りになるのが、やはり「デパ地下」。私は(夫に、生まれて間もない息子と犬の世話を押しつけて)電車に乗り、いそいそランラン♪、電車に乗り、いそいそ名古屋の某デパ地下へ。ありました、ありました。「名古屋土産、最適品コーナー」。さて、とりあえずひと回り。「きしめん、ういろ。ん・・何でお茶?味噌煮込みうどん、生醤油うど・・・???」私は目を疑いました。名古屋といえば、味噌、味噌、味噌。なのになぜか「醤油」の文字が。しかも、生よ、生。関東の醤油文化にどっぷり浸かってきた、この私。「生醤油うどん」の前に釘づけとなり、迷うことなく、この品を贈ることに大決定!もちろん、自宅で夫と食すべく、この「生醤油うどん」2人前もお買い上げと相成りました。
さて、これからが本題。このうどん、見かけはごくごくフツーの乾麺のうどん。かけていただく醤油とともに、竹ザルに入れられ売られております。ごくごくフツーに見えたうどんなので、ごくごくフツーに、たっぷりのお湯でゆで上げ、両手で麺と麺をこすり合わせ、ジャブジャブジャブと流水で洗い、氷水でしめ、器に盛って、上から生醤油とやらをかけてみた。ん?なんか・・やたらと黒い・・・。これでいいのか・・?夫「おいおい、つゆは薄めるんじゃないの?!」私「だって生醤油だし、説明書通りにしたんだけど・・・」と、自らもかなり不安になり、「お召し上がり方」をもいちど見る。すると「できるだけ早くお召し上がり下さい」と締めくくられているではありませんか。これは大変。急いで食すべし!醤油で真っ黒に染まったうどんを箸ですくってみる。すると、するるるるぅ・・・『あれあれ、滑っちまったよ。こりゃ喉ごしもよさそうだぞ』と、口に入れる前からかなりの好印象。ドジョウのごとく逃げる麺を何とか箸でつかまえて、ズルズルすすり、噛んでみる。すごい弾力。何だ、このコシの強さ!生醤油も、完璧。OH、ファンタスティック!!生醤油うどん、バンザイ!!の瞬間である。
そして、無心にうどんをすする私。その様子を見て、夫、やっと、真っ黒うどんをトライする気に。夫もまた、無心にうどんをすする、すする、すする。そして、生醤油がよほど気に入ったのか、はたまた未だに食べ方に疑問を感じているのか、器に残った生醤油にお湯を注ぎ、蕎麦湯のように飲んでみる・・・が、これはかなりNGだったようだ。その経験からか、わが夫「生醤油うどんはすべて計算しつくされた味だ。」と絶賛しております。
私たちを虜にした、この罪なうどん。その名は、尾張「芝安」の夏季限定「生醤油うどん」。食べ終わって「あ〜美味しかったね〜。」で終わらない、探究心の強い私たち。夫「あの麺、毎年もらう桑名のひやむぎに似てるよな。」、私「桑名は名古屋のお隣だよね。ってことは、だよ。このあたりの麺は、みんなコシが強いんじゃ?」、夫「かもな。」と、話がかなりグローバルな展開へ・・・。
で、(今度は3ヶ月になる息子をラグビーボールのように抱きかかえ)またまた電車でデパ地下へGO。そして、芝安さんの夏季限定メニューを片っ端からお買い上げ。「芝安だけで名古屋の麺を語るべからず!」との天からの声に、お隣「和泉そうめん 丈山の里」さんの「古式手延べそうめん」もお買い上げ。言うまでもなく、わが家は麺だらけとなりました。そして週末は、朝から晩まで「名古屋、夏の麺三昧」でありました。
こっちの麺、讃岐顔負け、コシが強い。半端じゃないよ、マジで。実はわが家、「そうめん」という食べ物がちょっくら苦手。こちとら江戸っ子、人間同様、芯のないやつぁ〜嫌いなんでぇございます。しかし、こっちのそうめんはちょっと違うよ。すごいよ、美味しいよ。「・・・適当な長さに切って、ゆでて、お召し上がりください」となっていたので、本当にテキトーに切ったら、長すぎた・・・。食べるときに困って、箸で切ろうと思ったら、コシが強すぎて、切れやしない。そんな筋金入りのやつらです。
世はお中元シーズン真っ盛り。毎年何を贈ろうかとお悩みの方。はたまた、名古屋に出かけてお土産に困ったというあなた。ぜひぜひ名古屋のそうめん、ひやむぎ・・等々、夏の麺をお試しください。個人的に大ファンである芝安さんのお品は、パッケージも凝っているので、喜ばれること請けあいです。もちろん、東京のデパ地下でもお買い求めいただけます。
ちょっと長くなりましたが。こうした美味なるものに出会えるのも、やはりデパ地下なればこそ。そして、名古屋のデパ地下で新たな発見があったのも、「転勤」というきっかけがあったからこそ。デパ地下がこの世にある限り、夫の転勤なんて怖くないのさ!デパ地下という強い味方が、美味なるものをたくさん並べて待っていてくれるもの。夫の会社の人事部の方々、西へ東へ自由自在、わが家はどこへでも行きますよ〜。(あ・・でも、デパートのあるところにしてね♪)
■maeよぴ
プ足立区生まれ、足立区育ち。テリトリーは上野・浅草・日本橋。下町をこよなく愛す1児の母。最近は夫の転勤で、名古屋におります。
で。こんなとき、頼りになるのが、やはり「デパ地下」。私は(夫に、生まれて間もない息子と犬の世話を押しつけて)電車に乗り、いそいそランラン♪、電車に乗り、いそいそ名古屋の某デパ地下へ。ありました、ありました。「名古屋土産、最適品コーナー」。さて、とりあえずひと回り。「きしめん、ういろ。ん・・何でお茶?味噌煮込みうどん、生醤油うど・・・???」私は目を疑いました。名古屋といえば、味噌、味噌、味噌。なのになぜか「醤油」の文字が。しかも、生よ、生。関東の醤油文化にどっぷり浸かってきた、この私。「生醤油うどん」の前に釘づけとなり、迷うことなく、この品を贈ることに大決定!もちろん、自宅で夫と食すべく、この「生醤油うどん」2人前もお買い上げと相成りました。
さて、これからが本題。このうどん、見かけはごくごくフツーの乾麺のうどん。かけていただく醤油とともに、竹ザルに入れられ売られております。ごくごくフツーに見えたうどんなので、ごくごくフツーに、たっぷりのお湯でゆで上げ、両手で麺と麺をこすり合わせ、ジャブジャブジャブと流水で洗い、氷水でしめ、器に盛って、上から生醤油とやらをかけてみた。ん?なんか・・やたらと黒い・・・。これでいいのか・・?夫「おいおい、つゆは薄めるんじゃないの?!」私「だって生醤油だし、説明書通りにしたんだけど・・・」と、自らもかなり不安になり、「お召し上がり方」をもいちど見る。すると「できるだけ早くお召し上がり下さい」と締めくくられているではありませんか。これは大変。急いで食すべし!醤油で真っ黒に染まったうどんを箸ですくってみる。すると、するるるるぅ・・・『あれあれ、滑っちまったよ。こりゃ喉ごしもよさそうだぞ』と、口に入れる前からかなりの好印象。ドジョウのごとく逃げる麺を何とか箸でつかまえて、ズルズルすすり、噛んでみる。すごい弾力。何だ、このコシの強さ!生醤油も、完璧。OH、ファンタスティック!!生醤油うどん、バンザイ!!の瞬間である。
そして、無心にうどんをすする私。その様子を見て、夫、やっと、真っ黒うどんをトライする気に。夫もまた、無心にうどんをすする、すする、すする。そして、生醤油がよほど気に入ったのか、はたまた未だに食べ方に疑問を感じているのか、器に残った生醤油にお湯を注ぎ、蕎麦湯のように飲んでみる・・・が、これはかなりNGだったようだ。その経験からか、わが夫「生醤油うどんはすべて計算しつくされた味だ。」と絶賛しております。
私たちを虜にした、この罪なうどん。その名は、尾張「芝安」の夏季限定「生醤油うどん」。食べ終わって「あ〜美味しかったね〜。」で終わらない、探究心の強い私たち。夫「あの麺、毎年もらう桑名のひやむぎに似てるよな。」、私「桑名は名古屋のお隣だよね。ってことは、だよ。このあたりの麺は、みんなコシが強いんじゃ?」、夫「かもな。」と、話がかなりグローバルな展開へ・・・。
で、(今度は3ヶ月になる息子をラグビーボールのように抱きかかえ)またまた電車でデパ地下へGO。そして、芝安さんの夏季限定メニューを片っ端からお買い上げ。「芝安だけで名古屋の麺を語るべからず!」との天からの声に、お隣「和泉そうめん 丈山の里」さんの「古式手延べそうめん」もお買い上げ。言うまでもなく、わが家は麺だらけとなりました。そして週末は、朝から晩まで「名古屋、夏の麺三昧」でありました。
こっちの麺、讃岐顔負け、コシが強い。半端じゃないよ、マジで。実はわが家、「そうめん」という食べ物がちょっくら苦手。こちとら江戸っ子、人間同様、芯のないやつぁ〜嫌いなんでぇございます。しかし、こっちのそうめんはちょっと違うよ。すごいよ、美味しいよ。「・・・適当な長さに切って、ゆでて、お召し上がりください」となっていたので、本当にテキトーに切ったら、長すぎた・・・。食べるときに困って、箸で切ろうと思ったら、コシが強すぎて、切れやしない。そんな筋金入りのやつらです。
世はお中元シーズン真っ盛り。毎年何を贈ろうかとお悩みの方。はたまた、名古屋に出かけてお土産に困ったというあなた。ぜひぜひ名古屋のそうめん、ひやむぎ・・等々、夏の麺をお試しください。個人的に大ファンである芝安さんのお品は、パッケージも凝っているので、喜ばれること請けあいです。もちろん、東京のデパ地下でもお買い求めいただけます。
ちょっと長くなりましたが。こうした美味なるものに出会えるのも、やはりデパ地下なればこそ。そして、名古屋のデパ地下で新たな発見があったのも、「転勤」というきっかけがあったからこそ。デパ地下がこの世にある限り、夫の転勤なんて怖くないのさ!デパ地下という強い味方が、美味なるものをたくさん並べて待っていてくれるもの。夫の会社の人事部の方々、西へ東へ自由自在、わが家はどこへでも行きますよ〜。(あ・・でも、デパートのあるところにしてね♪)
■maeよぴ
プ足立区生まれ、足立区育ち。テリトリーは上野・浅草・日本橋。下町をこよなく愛す1児の母。最近は夫の転勤で、名古屋におります。