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食品売場のリニューアルした洋菓子売場

　阪神百貨店の梅田本店は全館の改装工事を終え、8月26日（水）に「新・阪神百貨店」としてリニューアルオープンした。

　大阪・梅田地区は2011年にJR大阪三越伊勢丹の開業、大丸梅田店の増床を控える中、今回の改装では、2007年10月に経営統合し、2012年の完成に向け建て替えを進める阪急百貨店との相互補完を強化。「日常性と生活感、そして親しみやすさと値ごろ感、にぎわいのある『阪神らしさ』」（同店）を追求しながら、梅田地区での同店の「ポジショニング」を明確にすることで阪急とのすみ分けを狙い、「暮らしやお洒落を気軽に楽しみたい、百貨店が大好きな50代と30代の女性」（同店）を中心ターゲットに、幅広い顧客のニーズに応えることができる百貨店を目指すという。

　今回食料品売り場の改装のポイントは、洋菓子売り場の強化。JR大阪駅方面の西側と阪急電車乗り場の東側に売り場を拡充。「関西初」ブランドに加え、一つのスイーツに特化した「一品特化型」ブランドなど12店舗を新規出店し、和菓子売り場も含めデーリーに使いやすいスイーツ店を充実させる。

　スイーツブランドでの注目は、ガトーラスクを求め連日行列ができると東京近郊で話題の群馬の老舗菓子店、関西初登場「ガトーフェスタ・ハラダ」の出店。販売するのは、保存料を一切使わずラスク専用に焼き上げたフランスパンを使った「王様のおやつ」という名の看板商品「グーテ・デ・ロワ」（1袋2枚入り、8袋入＝609円）で、保存料を一切使わずラスク専用に焼き上げたフランスパンを使い、サクサクとした食感と芳醇（ほうじゅん）なバターの香りが特徴。阪神百貨店宣伝広報担当の竹下諭さんによると「リニューアル初日から行列が1日中続き、回転が速いにもかかわらず常時20人〜30人は並んだ。10代〜20代の若い世代や、手みやげにと男性の来店客が特に目立った」と話す。ほかにも、サブレや焼き菓子などを展開し、東京と同じく大阪でも話題の店となりそうだ。

　東京のパティスリー「グランフール」も関西初登場。おいしさにこだわり、日本各地の厳選素材と世界各国の厳選素材を融合させた、大阪では珍しい「カラフルできれいな」スイーツを展開。「紅玉」「白桃」などの国産フルーツを使ったマカロンやショコラテイストのマカロン、ギモーブ、焼き菓子などから生ケーキまでを販売する。特に生ケーキは、今回初めて大阪・南森町に工房を構え、「出来たて・作りたて」を販売。横浜馬車道に本店を構える洋菓子店「ガトー・ド・ボワイヤージュ」も関西初登場する。

　ほかにも、大阪初登場となる岡山のフルーツタルト専門店「「ハナフル」をはじめ、西宮の老舗青果問屋がプロデュースする、「野菜スイーツ」を阪神オリジナルで展開する「アローツリー」、梅田初登場の西宮えびす神社近くに本店を構えるロールケーキが人気の「ブラザーズ」が出店。

　総菜売り場での新規出店は10店舗。注目は、8月23日（日）より出店している、低カロリー料理をバイキングで展開する堂島の低カロリーバイキングの店「悦」が手がける「カロリーバランスクラブ／etsu」。高知県産の野菜と天然魚を使った安心･安全、低カロリーの弁当や総菜などを展開し、健康に関心を持つ利用客に好評だという。

　品ぞろえやスタッフの豊富な知識を誇る和洋酒売り場も今回、売り場展開を変更した。同売り場が菓子売り場と近いことから新たにデザートワインの品ぞろえを強化し、「洋菓子×デザートワイン」を提案する。

　同店では「全館通して、買い物しやすく、毎日来ても楽しい百貨店を目指す」といい、9月3日にオープンする阪急うめだ本店のI期棟を踏まえ、利便性・回遊性が高まることから「（商品の品ぞろえや内容含め）ますます喜んでもらえる売り場にしていきたい」という。

ガトーラスクを求め行列が続いた群馬の老舗洋菓子店（関連画像）関西初登場となる東京のパティスリー（関連画像）阪神百貨店