デパチカドットコム

写真を拡大

2008春夏パリ・コレクションの新作5種類

　フランスで最も注目されているパティシエの1人、クリストフ・フェルデールさんとのコラボレーションで春、夏、秋冬の年3回、菓子のパリ・コレクションを展開する「アンリ・シャルパンティエ」は3月1日（土）、「2008春夏パリ・コレクション」を発表し、同日より全国47店舗で新作ケーキの販売を始めた。

　16回目となる今シーズンのテーマは「人生はお菓子と共に」。フランス・アルザス地方シルメックのパン・菓子職人の家に生まれ、幼い頃から菓子が身近だったフェルデールシェフが子供の頃から親しんだ懐かしい菓子をアレンジしたものや、「斬新な味のマリアージュ」として近年意欲的に取り組んでいる野菜やスパイスを使ったものなど、菓子作りに懸けてきたシェフ自身の人生を作品に反映させ表現したという。

　新作は、子供の頃誕生日に食べていたというアルザスの伝統菓子をアレンジした「ヴァシュラン・ダルザス」（578円）や、ドイツの古典菓子をアレンジした「フォレ・ノワール2008（ドゥーミルユィット）」（578円）、夏の縁日の「りんご飴」を表現した「ポム・ポム・ダムール」（662円）、キュウリと黒コショウにフルーツを組み合わせた「オゼ・モワ」（567円）、トマトをアクセントに使ったパイ菓子「フユテ・ドジュルディ」（525円）の5種類。

　中でも、野菜とスパイスという驚きの素材を使った2種類について、今回の新作発表に合わせて3年ぶりの来日を果たしたフェルデールシェフは「パリはクリエーション能力の高い都市。スペインやドイツなど（食文化などさまざまな事柄に関して）近隣諸国の情報も入ってくるため、『今のパリ』を表現したかった」と語った。

新作の詳細は以下のとおり。
○ヴァシュラン・ダルザス＝王冠型のメレンゲの間にアイスクリームなどを詰めて生クリームをしぼったアルザス地方伝統菓子「ヴァシュラン」を現代風にアレンジ。
クルミ入りビスキュイの上にイチゴのコンポート、バニラムースを重ね、回りにメレンゲとキルシュワッサー風味の生クリームで覆い、イチゴとグロゼイユのグラサージュをトッピング。
販売は8月31日（日）まで。

○フォレ・ノワール2008（ドゥーミルユィット）＝ドイツに隣接するシェフの故郷アルザスでもポピュラーなドイツの古典菓子「シュバルツベルダー・キルシュ・トルテ」を現代風にアレンジ。
スペキュロスを土台に、グリオットチェリーのコンポートをチョコレートシフォンでサンドし、グラサージュ・ノワールとミラベル風味のクリームで覆い、グリオットチェリーをトッピング。
販売は8月31日（日）まで。

○ポム・ポム・ダムール＝縁日の「りんご飴」の思い出を表現したケーキ。
ホワイトチョコレートの球体の中に、オレンジの花水で香り付けしたクリームやスポンジ生地、パッソアでマリネしたフルーツカクテルを入れ、表面をイチゴとグロゼイユのグラサージュで覆い、黄色いチョコレート（＝太陽を表現）をデコレーション。
販売は8月31日（日）まで。

○オゼ・モワ＝ケーキにキュウリを組み合わせたことから「思い切って私を食べてみて！」という意味の、見た目にも斬新なケーキ。
タルトに黒コショウを効かせたリンゴ、イチゴのコンポート、パイナップルをのせ、その上にリンゴのスライスと赤砂糖とレモン汁でマリネしたキュウリのスライスを重ね、リンゴとイチゴの酸味とほのかな甘み、キュウリの香りの組合せが楽しめる。
販売は5月31日（土）まで。

○フユテ・トジェルディ＝「現代のパイ菓子」という意味の、オーソドックスな形ながらトマトをアクセントに使った新鮮なケーキ。
サクサクのパイ生地に軽く仕上げた甘みのあるアーモンドミルクムース、トマトとグロゼイユのコンポートをサンドした、コンポートの酸味とほのかなトマトの香りが重なり合った味わいが楽しめる。
販売は5月31日（土）まで。

　「パリ・コレクション」シリーズの特徴は見た目の美しさに加え、一つ一つの味のパーツを作り、最後にすべてを組み立てることで食べたときに初めて分かる複雑な作り。それぞれのケーキと合わせる飲み物について、フェルデールシェフは「何でも！味の完成は頭で考えるものではなく、味わって知るものだから」とほほ笑んだ。

アンリ・シャルパンティエ