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「牛肉駅弁 頂上対決」に登場する進化する肉系駅弁（左：奥羽本線・米沢駅「三味牛肉どまん中」、右：高山本線・高山駅「飛騨牛ローストビーフ使用 牛しぐれ寿司」）

　京王百貨店新宿店の7階大催場で来年1月12日（木）、新春最初の恒例名物催事「元祖有名駅弁と全国うまいもの大会」が開幕する。

【画像】「牛肉駅弁 頂上対決」に初登場する新作駅弁

　各地の調整元による自慢の味や新作に加え、旅気分、旅の思い出を懐かしむなどが人気となり52年間続いてきた同催事。最近は鉄道ブームやご当地、B級グルメといった郷土料理への感心の高さも人気に拍車を掛けていることもあり、昨年は約29万7000個の駅弁を販売し、その売上高は13日間の開催で6億1,300万円に達したという。

　52回目となる今回は、駅弁調整元による「実演販売」約30種類と、全国各地からさまざまな輸送手段（航空便や自動車便など）を使って入荷する「輸送駅弁」を合わせ、44都道府県、300種類以上の駅弁と、スイーツから総菜まで全国から約70店が出店する「うまいもの」が会場に並ぶ。

　同催事の目玉企画で、同種の素材や類似したイメージの食材を駅弁の食べ比べで楽しみ、各地の風土や食文化の特徴などに触れる「対決シリーズ」には今回、例年よりも多い4企画を用意。「平成29年（に・く）にちなみ、新旧の肉駅弁に焦点を当てた「牛肉駅弁 頂上対決」、容器や金箔（きんぱく）付きなど「金」にまつわる海鮮弁当の「海の幸 黄金の弁当対決」、食べ終えた後の容器が人気の駅弁から実演初登場に焦点を当てた「海鮮陶器駅弁対決」、2005年の40回大会の人気企画で12年ぶりに豚肉を使った駅弁を再対決する「トントン対決」を展開。いずれの企画も新作駅弁が続々登場する。

　中でも注目は「牛肉駅弁 頂上対決」。毎回売り上げ上位にランクし続ける奥羽本線・米沢駅（山形）「牛肉どまん中」の進化系で、しょうゆ、塩、みそで味付けした3種類の牛肉をのせた「三味（さんみ）牛肉どまん中」（1,350円）を販売。同じく肉系駅弁のロングセラーで、より柔らかくジューシーな味わいにリニューアルした高山本線・高山駅（岐阜）「飛騨牛ローストビーフ使用　牛しぐれ寿司」（1,500円）も販売する。

　同企画の新作駅弁には、肉や米、付け合わせと全て北海道産食材にこだわった北海道新幹線・新函館北斗駅（北海道）「肉敷きローストビーフ弁当」（1,480円）のほか、ブランド牛の佐賀牛を使い、「九州駅弁グランプリ」で3連覇の実績を持つ佐世保線・武雄温泉駅（佐賀）「佐賀牛ロースステーキ＆カルビ弁当」（1,998円）、島根牛に加え、煮切り汁に使ったスッポンだしに蜂蜜やしょうゆなど地元産にこだわった島根牛山陰本線・松江駅（島根）「島根牛すき焼き煮切り丼」（1,200円）を販売。

　今回実演販売に初出店するのは、水郡線・常陸大子駅（茨城）の人気駅弁「玉屋の奥久慈しゃも弁当」（1,000円）が1週目に登場。低脂肪でかみ応えのある奥久慈しゃものモモ肉と胸肉をタレで煮込み、ごぼうと一緒にご飯にのせ、市場にはあまり出回らない奥久慈しゃもの卵を使ったいり卵や、手作りのきゃらぶきを添える。2週目には、道産米の茶飯にイクラのしょうゆ漬け、かつおだしで味付けした数の子1本とほぐし数の子を載せた釧網本線・網走駅（北海道）「いくら数の子弁当」（980円）が都内初登場。

　同催事では、今年4月に発生した地震で大きな被害を受けた熊本県を、地元の駅弁を通して応援する企画も行う。輸送駅弁として今回初登場するのは、全長約17キロ中、まだ約7キロしか復旧していないという南阿蘇鉄道・立野駅「南鉄とり飯弁当」（700円）。錦糸卵を敷いたご飯に照り焼きにした九州産ハーブ鶏モモ肉を載せ、鶏そぼろ煮と阿蘇名物高菜、県産大根なます、田舎風筑前煮を添えた同鉄道唯一の駅弁だ。

　会場には、肥薩線・人吉駅で立ち売り一筋47年という「人吉駅の顔」としてSNSで話題の、菖蒲豊實（しょうぶとよみ）さん（73）が同21日（土）、22日（日）の2日間限定（各日14時〜）で初来場し、現地同様の立ち売りスタイルで直接販売する。販売するのは輸送弁当として登場する、しょうゆ味の炊き込みご飯にかんぴょうや県産栗の甘露煮を載せ、だし巻き卵や煮物を添えた栗の産地だった人吉ならではの「栗めし」（1,100円）と、新鮮な鮎の風味を生かした姿ずし「鮎ずし」（1,100円）。

　開催期間は同24日（火）まで（同18日は17時、最終日は18時閉場）。

熊本県応援企画で注目、南阿蘇鉄道・立野駅の駅弁（関連画像）実演販売に初出店する駅弁（関連画像）京王百貨店新宿店〜 第52回 元祖有名駅弁と全国うまいもの大会