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イベントのテーマにちなみ、松江の老舗「彩雲堂」が販売する葛を使った限定生菓子「ほのか」

　日本橋三越本店本館の1階中央ホールと地下1階食品売り場で4月6日（水）、和菓子イベント「第70回 全国銘菓展」が始まった。

【画像】奈良の老舗「本家菊屋」のテーマに沿った限定菓子

　原則三代、または創業60年以上の歴史を持つ和菓子店が一堂に集まる同展。既存店も含め44ブランドが参加する。今回のテーマは「『瑞々（みずみず）しさ』で食の夏情緒を先駆ける」。目に涼やかで、食べても清涼感のある「葛（くず）」を使った限定菓子を展開する。

　島根・松江の老舗「彩雲堂」の、小豆ようかんに吉野本葛を重ねた、なめらかな口当たりの「ほのか」（約10センチ＝864円）をはじめ、奈良の老舗「本家菊屋」の和三盆糖と吉野本葛を使った干菓子で、かわいらしい5色の小菊をかたどった「つみ小菊」（10粒入り＝1,001円）、京都「井筒八ツ橋本舗」の生地に葛を取り入れ、小豆や抹茶の餡（あん）を包んだ「葛入り生八ッ橋 小豆・抹茶」（各5個入り＝324円）などが登場。

　3月中旬に食品売り場にオープンした、季節に合わせた食文化の体験を提供するスペース「自遊庵」では、長野「小布施堂」の栗餡（くりあん）入り練り切りを青梅に見立て、梅風味の葛で包んだ生菓子「かすみ梅」に抹茶または「枡一市村酒造場」のデザート酒「州」を合わせたセットメニュー（1人前864円）を提供する。

　もう一つの目玉は、作家の坂木司さんのベストセラー小説「和菓子のアン」の続編「アンと青春」の刊行を記念した、同作品と全国の和菓子店の若旦那たちで構成された「本和菓衆（ほんわかしゅう）」とのコラボ企画。1階中央ホールには、主人公の杏子が働くデパ地下の和菓子店「みつ屋」のリアル店舗「みつ屋日本橋三越店」が期間限定で登場する。

　店内には、作中に登場する和菓子を日本全国の和菓子屋さんが再現した生菓子や、小説をイメージして作られた期間限定のコラボ商品などがお目見え。会期前半（初日〜同9日）には春夏の菓子を、後半（同10日〜12日）には秋冬の菓子を展開する。

　山形「乃し梅本舗 佐藤屋」の角切りにしたユズ風味の寒天を蜂蜜餡の周りに貼り付けた生菓子「紫陽花」（324円）や、北海道・江差「五勝手屋本舗」の4色で彩られた丸缶ようかん「曲水のエン」（1本432円）など、今回のイベントでしか入手できないオリジナル和菓子が登場。

　会期は同12日（火）まで。

京都「井筒八ツ橋本舗」のテーマに沿った限定菓子（関連画像）両口屋是清、日本橋三越本店「全国銘菓展」で限定生菓子5種（関連記事）日本橋三越本店