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「青柳」名物の「大豆のおから」「地鶏のつくね」をアレンジした日本橋三越本店限定「米粉のおから饅頭」（手前左）「米粉の地鶏饅頭」（手前右）

　日本橋三越本店は8月4日（水）より、日本の伝統技術や素材×現代のクリエーターによる新商品を紹介する全館あげたイベント「ジャパンクリエーションウィーク」が開催され、その一環として本館地下1階と新館地下2階で「米粉」使った商品の販売が始まった。

　昨年夏に初めて企画された同イベント。今回食品として「米粉」をテーマに選んだのは、モチモチとした新食感を楽しんでいただくと同時に、食物の輸入の際にかかるエネルギー消費とともに、その時に排出される二酸化炭素（CO2）も削減できることに加え、米粉を通して、食料自給率向上に向けた国民運動「フード・アクション・ニッポン」への同店としてのアプローチも背景にあるという。

　科学技術の発達により製粉技術や加工技術が革新し、これまで難しかったミクロ単位にまで粉砕できるようになり、粉にしやすいよう米粉の開発にも力を入れたため、ケーキやパン、麺などそれぞれに適した米粉を使い分け、「小麦粉のようにもっと広い用途に用いることができるようになった」ことも、今回米粉をテーマに選んだ大きな要因になっている。

　登場する商品は米粉スイーツやパン、麺、総菜など18企画23アイテム。現代のクリエーターとしてM.O.F.パティシエの辻口博啓さん、近江路の名菓処「御菓子司 しろ平老舗」五代目の岩佐昇さん、料亭「青柳」総料理長の小山裕久さんをはじめ、和洋中の各店舗が参加する。

　辻口さんが手がけたのは、「自由が丘ロール屋」として販売する、自身が開発にも携わったという洋菓子用の米粉「リ・ファリーヌ」を使い、黒糖を使ったふんわり生地で丹波産黒豆入りのコクのあるクリームを巻き上げた日本橋三越本店限定「黒糖キャラメルと米粉のロール」（長さ約12センチ＝1,575円）。岩佐昇さんが手がけたのは、「御菓子司 しろ平老舗」で販売する、コシヒカリの米粉とブルーベリー、完熟トマトを組み合わせ、彩り美しい日本橋三越本店限定蒸しどら焼き「米粉どら焼き」（トマト、ブルーベリー、粒餡、各1個168円）。どちらも、本館地下1階のイベントスペースで同10日（火）まで取り扱う。

　小山さんが手がけたのは、「青柳」名物の「大豆のおから」「地鶏のつくね」をおやきにして角煮をアクセントに忍ばせ、米粉生地で包んだ日本橋三越本店限定「米粉のおから饅頭」「米粉の地鶏饅頭」（各1個399円）。本館地下1階「青柳」で各日限定50点を販売する。

　ほかにも、「ジョアン」のきんぴら、野沢菜、ひじきなどの和総菜を、米粉を使って焼き上げたパンと組み合わせた日本橋三越本店限定「国産米粉の和惣菜パン」（各1個210円、同10日〜17日の販売）をはじめ、「招福門」のコシが強く、つるつるもっちりした食感の米粉麺とエビや帆立を組み合わせ、XO醤を使った特製ソースで味付けした日本橋三越本店限定「海鮮米粉麺XO醤炒め」（1パック630円、各日限定20点）、「築地なが田」の米粉を衣に使いカラッと軽い仕上がりの日本橋三越本店限定「カレイの唐揚」（1枚525円）などを販売。

　グロッサリー売り場では、米粉作り60年の歴史を持つ「群馬製粉」が、国産米100％の洋菓子用米粉（1キログラム945円）や製麺用の米粉（1キログラム851円）、さらに米粉のJ麺を使った冷凍パスタなども販売する。

　今回の企画について、同店広報の武田宏子さんは「バイヤー同士、バイヤーと職人・各店とがコンセンサスを持って足並みをそろえることが大変だった」と振り返り、「試行錯誤の上、商品化にこぎ着けた食品はどれも味わい、価格などすべてにおいて自信を持ってお薦めできる」と自信をみせる。「日本人にとって体にもなじみやすい米。日本の技術のお陰で米粉の、これまでになかった新しい食感を多くのお客さまにぜひ味わっていただきたい」とも。

　期間は同17日（火）まで。

「招福門」の「海鮮米粉麺XO醤炒め」はJ麺を使った麺のため、のびにくく冷めてもおいしい（関連画像）オーブントースターで温め治すとよりおいしさが増すという「ジョアン」の「国産小麦の惣菜パン」（関連画像）日本橋三越本店